究極の傍観者

歴史、文学、宗教など人文科学系情報を中心にしようとは思っていますが、それ以外のことも書きます。人間のすることはみんなどっかでつながっていますから。記事内容に関するコメントやトラックバックはご自由にどうぞ。

自然言語処理

機械翻訳によるspam

電話セールスや訪問セールスには殺意さえ抱く私だが、迷惑メールはそんなに嫌いではない。確かにうざったいが、削除は簡単だし、なかには面白いものもある。

そんなわけで、さっき届いたSPAMがなかなか面白かったのでご紹介。勝手に送りつけてきたんだから写真も添付しちゃおうw

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
ハロー!私の名前Zlata、私27歳の誕生日5月1日。私が起動すると知り合いになるします。私は言う私について多くのこと。私は善人を検索すると、彼との関係を構築します。あなたの写真を私に私のメールにお書きくださいから、私は私の写真を送って!

私の個人的な電子メールのみに返信:xxxxxxx@yahoo.com

私はあなたの手紙を待ちます。
私はあなたの答えを見る
Zlata ...

spam


^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

とうとうspam送信に機械翻訳(自動翻訳)を利用する時代になったのか・・・ といっても翻訳の質はご覧の通り。20年前からまったく進歩していない。というかむしろ悪化している。だが、CPUやメモリ、ネット環境の進歩が凄まじいから、誰でも簡単に利用できるようになっただけだ。

バブル期の日本国や企業が機械翻訳に投資した莫大な金はほとんど無駄だったが、「今」のハードや通信環境を利用して、少数の優秀な開発者があらためて開発すれば、相当いいものができるはずなのに・・・ 今となってはそんな予算が認められるはずもない。もしも独立法人がそんな予算を計上すれば、蓮舫さんに仕分けされてしまうだろうw 確かに純粋(w)な研究者に予算を与えるとロクなことはないが、民間企業にはもう余裕が無い・・・

ああ、もう日本は沈むしかないんだろうな・・・


久しぶりに読んだ本:バチカン復活プログラム

先月買った本。



ざっと読み返してみた。この小説はミステリーだから、あらすじを紹介するのはやめておく。舞台はあの「大韓航空機撃破事件(爆破事件のほうではない」のころの世界各地。なんとなくゴルゴ13風の記述で色いろいろなエピソードが語られている。日本も重要な舞台だ。

で、読み返して何を思ったと言えば、「とにかく世の中変わってしまった」ということだ。以下に列挙する。

【政治経済分野】
・ソ連はもうない。この小説では重要な舞台なのだが・・・
・日本の凋落。現在は日本を舞台に国際的ミステリーなんて書く人はいないだろう。もっともこの作者の母国フランスの凋落ぶりはもっとヒドイがw
・中国の台頭。この小説中には中国は出てこない。

【技術分野】
第五世代コンピュータの失敗。この小説中では「成功」しているw もちろん、第五世代コンピュータの研究開発にお金をつぎ込んだおかげで、ある程度は人材を育成できたわけだし、すべてが失敗というのは酷だが。
・衛星通信の没落。この小説でも「通信ネットワークがこれからの世界を動かす」ということまではちゃんと見通している。しかしその主役は「衛星通信」だ。まあ衛星は今だって重要と言えば重要だが主力は光ファイバー網だ。1980年代にはまだ誰も予測していなかったのだ。
・記号処理的AIの失敗。これは第五世代とも絡むが時代がちょっとずれる。第五世代の失敗は1990年には明らかだったが、記号処理的AIというかLispやPrologを使って知識ベースを云々、というのは1990年代前半までは生き残っていた。ちなみに私がこの小説をはじめて読んだのが1993年、大阪に住み機械翻訳の研究をしていたころだ。同じ敷地内では光ファイバー通信研究も行われていた。記号処理がことごとく失敗するのを眺めながら、FJやメガテンに夢中だった(今でも対して変わらないかw)・・・

とはいえいまだに変わっていないこともある。それは「イスラム教過激派」が世界中で活躍していることだ。ゴルゴ13でもおなじみのあのカダフィ大佐もちゃんとこの小説中に登場する。あの人は今でも元気だ。それにひきかえなんで日本は・・・

自然言語処理に関するつぶやき

やっと全国大会の講演がストリーミング配信される世の中になった。でも根本的な技術進歩があったわけではないような・・・

冨田勲と冨田勝

冨田勲と言えば作曲家、特にシンセサイザーで有名だ。

息子の冨田勝氏も有名人で、今では生命科学が専門らしい。私が知っているのは氏が自然言語処理研究を行っているころのこと。一回講演を聞いたことがある。たしか機械翻訳の能力をTOEFLを使って測定する研究だった。

そのころ私は、とある研究所で、冨田氏の発明をもとにK氏が開発したGLRパーザを保守することも担当していた。その研究所では、音声認識にLRパーザを使うという、今思えばとんでもないことをやっていた。そこでは日本語の簡単な挨拶を翻訳するのにも、めちゃくちゃに重い単一化処理を利用していた。あのころはマシンの買い方も開発要員の投入方法もムチャクチャだった。私みたいな下っ端が年に億を越える金を使ったことがある。バブルはすでに崩壊していたのだが、今より世の中には金が余っていた。

ところで、冨田勝氏といえば、「スーパードライ」のアサヒスーパードライのCMでも有名だ。ドライブームもちょうどバブルとシンクロしてたな・・・ youtubeにCMがアップされていたのでご紹介。懐かしい・・・



ちなみに私はエビスが一番好きだが、スーパードライもそんなに嫌いではない。ギョーザとか食べるときにはスーパードライのほうが合うかも。というか実はアルコールなら何でもw

1989年物語(10月)

t2001t2001のブログ : 1989年物語(9月)の続き。

昨年中に12月まで終えるつもりだったが、もたもたしていて年があけてしまった。まあゼロ年代なんて言葉を知ったのがゼロ年代最後の年だったぐらいのボケ老人だから仕方ない。

10月8日には立山で中高年登山者が遭難。中高年の登山ブームが始まったのは最近の話ではないのだ。というか中高年にとって1989年などそれほど昔の話ではない、と考えるべきか。

10月23日にはハンガリーが脱共産化。10月29日には巨人が日本シリーズ優勝。以前は巨人が優勝すると景気が良くなる、と言われていたし、実際この年は景気が良かった。たしか最近も巨人が優勝しているはずだが景気はさっぱり。どこで神通力を失ったのか・・・ もっと以前、子供のころはV9の時代だから巨人が優勝して当たり前だった。

10月31日には三菱地所がロックフェラーを買収。バブル絶頂期らしい事件。三菱地所というと、あの苫米地博士を思い出してしまうw

私自身の話。9月で研修は終わり、同期はそれぞれ現場に向かったが、私は研究部門配属だったので同じ場所に留まり、英日機械翻訳システムの研究開発の真似事を始めた。あれから20年たったが、今でも機械翻訳はほとんど役に立たない。メモリやディスクが安くなったので大規模な辞書やコーパスは構築されるようになったがまだまだだ・・・ なんか安心してしまう・・・

で、一曲。「学園天国」。小泉今日子がこの年にカバーを出している。もちろんオリジナルはフィンガー5で1974年発売。動画はどちらもあって甲乙つけがたいけど、私にとってはオリジナルのほうが馴染み深いのでそちら。



続きはこちら
記事検索
Archives
Recent Comments
livedoor プロフィール

t2001t2001

 
 
  • ライブドアブログ