青空文庫で泉鏡花の「深川浅景」を読んでいると、

然《しか》も頬骨《ほゝぼね》の張《は》つたのが、あたり芋《いも》を半分《はんぶん》に流《なが》して、蒸籠《せいろう》を二枚《にまい》積《つ》み、種《たね》ものを控《ひか》へて


という記述があった。はてさて「あたり芋」とはなんだろう? 蕎麦屋のつまみだからジャガイモやサツマイモのはずはない、おそらく山芋料理だろうが確信が持てない。

とりあえず検索してみる。まず普通に「あたり芋」で検索してもまったく役立たない。最近のgoogleは馬鹿すぎる。引用符付きで検索するとやっと「キザミ芋・あたり芋」という用例が。入ったことはないが有名な店だ。やはりヤマノイモの料理らしい。

今度は「"泉鏡花" " あたり芋"」で検索。ようやくまともな情報が見つかる。同じ鏡花の「春着」にも「あたり芋」の用例があるようだ。注釈もある。
あたり芋 擂り芋。ヤマノイモの根をすりおろしたもの。醤油や酢で食べたり、とろろ汁にする。

よかった。やはり山芋だ。スルメ→アタリメの要領で「すり芋」→「あたり芋」なんだろう。もっともこれも推測。「"スルメ" "アタリメ" "すり芋" "あたり芋"」で検索しても何も引っかからない。が、おそらく間違いないだろう・・・