気に入った本は繰り返し読むことが多い。特に漫画や小説は自分でもあきれるほど再読する。ただし、教科書や専門書は別だ。教科書をちゃんと何回も読んでいたら、もっと立派な人間になれたのかもしれない。が、今となってはもうどうしようもない。

池波正太郎の「食卓の情景」は、ここ数年では一番繰り返して読んでいる本である。私は、小説の中の食べ物描写のシーンが大好きなのだが、池波氏もそうらしい(この本の「仔鹿物語」の章に書いてある)。

どの章も面白いが、私の一番のお気に入りは「食日記」。なんてことない文章だけど、一番食欲をかきたてられる。 特に「合鴨」が美味しそうで・・・